篠塚総領事からのメッセージ
この1月に当地アトランタに着任して以来2ヵ月がたちました。
この間、管轄各州において知事、市長、郡行政官、議員等の方々にご挨拶し、米国南東部がいかにダイナミックに発展し続けているかを目の当たりにするとともに、わが国に対する親近感と一層の関係強化への熱い期待とをはだで感じました。また、在留邦人の方々、企業関係者の皆様にもお目にかかり、この地域におけるわが国のプレゼンスがいかに大きなものであるか、南東部が私たち日本人にとりいかに暮らしやすく働きやすい場所であるかを実感いたしました。引き続きさまざまな場所にうかがい、できるだけ多くの方々にお会いして、米国南東部とわが国との関係強化に努めてまいりたいと考えております。
このたび、わが国では東日本大震災5周年を迎え、3月11日に東京の国立劇場において、天皇皇后両陛下御出席の下、追悼式が行われました。追悼式では安倍内閣総理大臣の式辞に続いて天皇陛下がおことばを述べられ、震災の犠牲者に対する哀悼の意を表されるとともに被災地の方々に思いを寄せられました。多くの方々のかけがえのない命が失われる一方、津波や原子力発電所の事故によりインフラ面・生活面での甚大な被害がもたらされたこの大惨事を私たちは決して忘れることができません。また、5年前、震災後のわが国が未曾有の困難な状況にあった時、世界中から温かい支援の手が差し伸べられたことも忘れてはなりません。米国においても、在日米軍2万名以上の参加した「トモダチ作戦」が実施されたのをはじめ、さまざまな形での善意の輪が広がりました。私も着任以来、いろいろな方々に震災の際の米国からの支援につき感謝の気持ちをお伝えしておりますが、その都度「大切な友人が困っているのだから当然のことをしただけです」というお話をうかがい、感激を新たにしております。
被災地の復興は前進していますがまだ道半ばです。亡くなられた方々の御冥福をあらためてお祈りするとともに、被災地の一日も早い復興を心より願っております。
今後とも皆様の御理解、御協力のほどを何卒よろしくお願い申し上げます。
2016年3月
在アトランタ日本国総領事
篠塚 隆