-カーター元大統領よりの手紙(訳文)-
先日、カーター元大統領より日本国民へのメッセージが久枝総領事に託されましたのでここに掲載します。原文をご覧になるにはこちらをクリックしてください。→
ノーベル平和賞受賞に対し、日本の皆様からの数多くのお手紙やメッセージを頂き、大変嬉しく思います。長い平和の伝統を持つ人々に評価して頂いたことを名誉に思います。
私と日本との関係は、ジョージア州知事時代に遡ります。当時、ジョージア州に最初の日本企業を迎えました。その後、ビジネスが発展し、多くの日本人が当州に移り住むようになり、ジョージア州民は日本人を経済上のパートナーであるのみならず、隣人であると考えるようになりました。この関係をさらに発展させ、より多くの日本企業や日本人が当地に来られることを願ってやみません。
アトランタ、そしてジョージアは、素晴らしく、そしてユニークな所です。そびえる山々、白砂のビーチ、そして私の故郷プレーンズのような小さな町など、自然の美しさは驚嘆に値します。特にアトランタでは、南北戦争に関する様々な公園や資料館に見られるように、ジョージアの歴史や遺産の保存に取り組んでいます。この他にも、ストーン・マウンテン、「風と共に去りぬ」、コカコーラ、CNN、マーチン・ルーサー・キング・センターなどがありますが、忘れてはならないのがジミー・カーター図書館・博物館です。
皆さんがアトランタにおいでの際は、是非ジミー・カーター図書館・博物館を御訪問下さい。ここでは、数多くのインターアクティブな展示により、歴史が生き生きと蘇っています。ホワイト・ハウスの大統領執務室も、私が大統領であった当時のままの状態で再現されています。皆さんは、ここで、歴史上の重大なひとこまひとこまを感じ、正にこの部屋で毎日困難な決断を下さなければならなかった空気を感じ取ることができるでしょう。
私が、ジョージア州の人々に日本を訪れるように勧めていくことも、言うまでもありません。折しも今年は、ペリー提督が日本を訪れてからちょうど150年目に当たります。あまり知られていませんが、ペリー提督に随行したジョン・マッキントッシュ・ケル大尉はジョージアの出身で、日本への航海を日誌に残しています。すなわち、今年は、日本とジョージア州の交流の150周年でもあるわけです。国際理解の促進のためには、他の国の文化を間近に見ることが最も大切です。そして、日本ほど、多くの経験を教えてくれる国はありません。
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